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土曜日のディアンドル

新潟県在住20代男性のブログ。

高校時代平岡拓也の話

第1章 平岡拓也

高校のクラスにはヒエラルキーがある。

みんなそれぞれに自分のポジションを受け入れているように見える。

僕は自分がヒエラルキーの下の方にいることが分かっている。

ヒエラルキーの上の方にいる人は運動ができて、目立つ人たちだ。

僕は運動が得意じゃない。卓球は好きだけど、それほど上手くない。

走るのも遅い。プログラミングをすることができるけれど、学校ではそんな能力は意味を持たない。

「拓也、oh!AI読んだ?」と直樹が言った。僕は自分のクラスの教室にある自分の席に座っていた。
「読んだよ。グーグルがディープラーニング開発したやつだろ?」と僕は言った。
「あれ、すごいよな」
「汎用人工知能ができるかもしれないんだよね」
「そう。ワクワクするよな」
「うん。楽しみだね」
「一階行こう」と直樹が言った。次の時間に数学の授業が一階である。

僕は数学の教科書とノートを持って席を立った。直樹と並んで、階段を下りた。

僕は学校の授業の中で数学の授業が1番好きだ。

数学の時間は将来に繋がっていると思える。僕は大学で人工知能について学びたいと思っているから。

人工知能の研究には数学の知識が必要になる。だから僕は集中して数学の授業を受ける。

人工知能に初めて興味を持ったのは中学2年生の頃だ。

テレビで人工知能の特集番組を見て、その日から人工知能の虜になった。

人工知能は世界を変えると思った。

将来は人工知能に関係する仕事に就きたいと思った。

そのために今は勉強する必要がある。

 

帰りのホームルームが終わり、直樹と並んで体育館にある部室に行った。

ロッカーにカバンを入れて、制服から体操着に着替える。

ラケットを手に持って、ギャラリーに通じる階段を上った。

卓球部の練習場所はギャラリーにある広いスペースだ。体育館の4分の1ほどの大きさがある。

このスペースを男子と女子の卓球部が共同で使っている。

ギャラリーの端に寄せらて折りたたまれている卓球台をスペースの真ん中辺りに持ってきて広げる。

卓球台を2つ繋ぎ合わせると1セットの卓球台となる。

繋ぎ合わせた卓球台の間にネットを張る。

部員が全員集まったところで練習が始まる。

「ランニング行くぞ」とキャプテンの田辺が言う。

僕たちは階段を下りて、校内を走り始める。

卓球部は全員で23人だ。